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(1)比肩が中心星の命式
自分の思いを貫きたい性格。一途に自分の中に内在する思いを叶えたいという思いが強い。
自分が第一、自分が納得するかどうかが重要。
人に任せられずに、自分で何とかしなければと思ってしまう。
比肩が悪く出ると、自己中心になり孤立しやすい。
良く出れば、独立心が強い。
中小企業の一代目に多い星で、自分で歯をくいしばって立ち上げた人が多い。
開拓の星で、自分で頑張る星。少々のことでは弱音を吐かない。
キーワードは、自我。
勿論、他の変通星との組み合わせによって変わってくるが…? -
(2)劫財や敗財が中心星の命式
劫財や敗財は、比肩の様相に欲望がプラスされた様なものです。
劫財には、「強気の失敗」といって、常に積極的で、思い切りが良く大胆で賭博的な要素が出て来ます。
敗財は、「弱気の失敗」と言って、嫌と言えずに人情に流されて、○○を失う場合も多いですね。
比肩は、比較的気一本なところがありますが、劫財・敗財では欲が絡んで判断を誤りやすい傾向があります。 -
(3)食神や傷官が中心星の命式
比肩・劫財(敗財)の次に来る変通星は食傷(食神・傷官)ですね…!
人間でいえば、思春期の青年の様な年頃です。
私の考え方では、比肩は自分軸(核)で、食傷と印星は精神世界、そして財官は現実世界(お金や仕事)と見ています。
食傷と印星が精神世界ですので、精神=自律神経の様なものです。
自律神経には交感神経と副交感神経とがありますが、食傷は交感神経ですね。
感動したり感じやすい感覚的な星です。
人間も青少年の頃は非常に感じやすいですね。
食神はみんな仲良くという星でホワンとしているところがあり、傷官は非常に鋭い感受性を持っています。
特に傷官の場合は、非常に敏感な感覚をもっていますし、ピュアで理想が高いところもあります。
中心星に傷官を持った命式は、ガラスの心を持っている様なものです。
ガラスの心ですから、とてもデリケートで傷つきやすい純粋な心です。
ですから、強い傷官を持った子供は育て方がとても大切です。
心に傷が入ると、その傷を消すことは難しいですね。
食神は平和主義な星ですので争うのは嫌いです。
傍に強い星が無いと、何を考えているのか判り難いところもあります。
しかし、この食神も天干星に二つ並ぶと中身は傷官に変化します。
表面は食神なので、ニコニコしていますが、中身は傷官となりとても神経質になりやすい場合が多いです。
食神も傷官も五行に3つ以上固まると過傷官に変化します。
過傷官の命式はとても敏感で感覚が鋭くなります。
携帯電話でいえば、感度の良いアンテナが4~5本立っている様なものです。
感度が良いので、いろんな電波をキャッチします。
良い運気(電波)をキャッチしている場合は、鋭敏な閃きを持ち、高い芸術性と技術性を発揮することができますが、悪い運気(電波)をキャッチした場合は、とてもナーバスになり、変な思い込みや妄想等でおかしくなる場合もあります…イライラ・カリカリですね。
特に過傷官の命式の場合では、行運に偏官が来る時にガタガタと暴れます。
事故や怪我や、夫婦問題等も生じやすい時期となります。
特に傷官の十二運に沐浴や帝旺が付く場合には注意が必要です。
過傷官の命式は財星(正財・偏財)で傷官の気を抜くか、印星(特に印綬)で抑えるのが良いですね。 -
(4)財星が中心星の命式
通常、食傷(食神・傷官)の次には財星(偏財・正財)が廻ってきます。
財星にはどの様な象意があるかといいますと、文字通り財産・優しさ・家庭性、そして六親では妻や女・父親という意味があります。
財星には偏財と正財とがありますが、偏財は流動の財(お金・商売・妾)という意味があり、正財は固定の財(給料・不動産・妻)という意味があります。
ですから、財星を中心星に持った人は、優しい性格の人が多く、多くの人は物やお金に意識があります。
特に多財星の場合はその傾向が強くなり、幸せという価値観の基準に優しさや家庭や財産(物やお金)というものを強く意識する傾向があります。
財星を持った人は、物やお金や家庭が幸福の為の大きなウエイトを持つ傾向があります。
例えば、財星と官星が並ぶ命式は、幸福な生活を営むにはお金が必要、だからその為にも仕事(官星)をする。と、いった様なスタイルになります。…この命式の人はサラリーマン向きの人が多いですね。
また、偏財と傷官が並んだ命式は、偏財(お金)に傷官(敏感)となり、損得に敏感な傾向が出て来ます。商売人にも多い命式ですね…
財星は優しく家庭的な星ですので女性にあると良いですね。
最近、適齢期を過ぎても未婚の女性が居ましたが、その様な女性には財星が乏しい人が多かった様に思えます。
財が無くて、確りした官だけの女性は、家庭よりも仕事に生きてしまう傾向がありますね。 -
(5)官星が中心星の命式
財星の次に来るのが官星(偏官・正官)です。
譬えていうならば…
偏官は野生の暴れ馬。
正官は調教したサラブレットの様なものです。
正官は調教したサラブレットですので、おとなしく主人を乗せます。
しかし、偏官は野生馬ですので、気にいった主人でないと、おとなしく背中に乗せません。
偏官(野生馬)をコントロールするには食神や印星(印綬・偏印)が必要です。
この場合の食神は、野生馬の大好きなニンジンの様なものです。
野生馬はニンジンが食べたいのでおとなしくします。
また、偏官(野生馬)の隣に傷官が並ぶと大変です。この場合の傷官は鞭の様なものです。野生馬に強く鞭を入れると暴れます。背中に乗った主人は振り落とされます。
正官も天干に二つ並んだり、五行に太過すると偏官の様な働きをします。
また、正官の十二運に沐浴や帝旺が付くのも気になります…
官星は社会性や行動力・責任感を表します。
確りした官星を持つと、プライドや責任感や行動力が伴います。
男女共に官星が強いと仕事や社会に意識や意欲を持ちます。
財星が乏しく、官星が多い人は、家庭よりも仕事に意欲を持ちます。
特に、女性の場合には、月上の天干星に偏官を持つと、男の代わりに仕事をする様な場合もあります。
官星が多い女性は、男性的な性格の人が多く、女友達と話すよりも、男友達の方が話しやすいともいいます。社会で活躍するには良いのですが…
プライドが高く、常に社会の中での自分を意識しやすい傾向がありますね。
正官は賢い人が多いので霞が関。
偏官は永田町に多いかも知れませんね…。
有事の時には偏官の方が活躍出るかも知れません。
現代社会はサラリーマンが多いです。官星には組織という意味もあるので、サラリーマンで出世するには良い官星が必要ですね。
官星の無い男性は技術や才能や資格を磨くのも良いですね。
官星は男性には欲しい変通星です。
男性の命式では官星と印星とが並ぶのも良いですね。
馬力のある偏官も印綬等が付くと、コンピューター制御の大排気量車となりますね。
偏官は印綬でコントロールすると良いですね。 -
(6)印星が中心星の命式
官星の次には印星(偏印・印綬)が来ます。
印星を人の年齢で言えば、退職して年金生活をしている年代ともいえます。
年を経ると思慮深くなり、若い頃の様な恥ずかしさやイライラは少なくなります。
それらは印星の特徴の一つです。また偏印には病気という意味もありますが、この年代になると身体に不調も生じやすくなります。
印星の代表的な象意に思考という意味があります。
印星を命式に持っている人は、脳みそ(思考)で刺激を感じたいという欲求が強い様です。ですから、物事を学ぶのが好きな人が多く、学者や研究者には印星を持つ人が多い様です。そして、脳みその刺激ですから、物事を理論的に理解したいという思いも強くなります。印星を持っている人は知的に理解したいという思いから、理屈っぽくなるのもそのせいです。
多印星の人は、考える印星が多いので悩みます。ですから、多印星の人は、確りした思想観念を持たないと、一生涯悩んで終わる場合もあります。そして、正しい真理に出逢うことがとても大切ですね。
印星には偏印と印綬とがあります。
印綬は現実的で、物事を冷静客観的に捉える傾向があり、コツコツと忍耐強い傾向があります。…良い印綬を持った人は晩年に大輪の花を咲かせる傾向がありますね。
偏印は、やや斜めに物事を見る傾向があります。表に出ない裏面を見ようとするので、少し疑い深い傾向も出て来ます。そして、好きなものには没頭するが、嫌いなものには見向きもしない傾向があります。また、疑い深い割には騙されやすい傾向も出て来ます。
占い好きな人に偏印が多いのも、物事の隠れた部分を知りたいという欲求から来ていると思います。
印綬は学問、偏印は精神の星とも言われています。
学んだり教えたり演じたりするのが好きですね。
ですから、偏印を持つ人には芸能系の人が多いですね…。
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